【日本国内のEV販売】2023年6月のEVシェアは3.9%、HV含む電動車が50%を突破!
記事公開:2023/7/10
皆さんおはようございます、八重さくらです!
本日は初めて電動車が過半数を占めた2023年6月の国内のEV販売状況を見てみましょう!
※この記事は2023年6月の情報です。最新情報はこちらから:EV販売台数の記事一覧(翌月中旬頃更新)
2023年6月の日本国内の軽自動車を含む乗用車全体の販売台数は332,033台で、2022年6月の268,077台からは23.9%増加し、COVIDによる影響を受ける前の2019年6月(366,975台)に近い記録となった。
EV(BEV+PHEV)のシェアは3.9%(BEVは2.4%)に増加、前年比で約1.5倍(BEVは1.4倍)に成長。前年比の成長率が5月以前と比べて低下しているが、これは2022年6月に日産サクラ・三菱eKクロスEVの納車が本格化したためだ。一方でHVを含めた電動車は過去最高の50.8%まで増加、初めて過半数を記録した。
・BEV:7,930台(乗用車全体の2.39%、前年比+41.51%)
・PHEV:5,171台(乗用車全体の1.56%、前年比+56.41%)
・EV(プラグイン車合計):13,101台(乗用車全体の3.95%、前年比+47.04%)
・FCV:42台(乗用車全体の0.01%、前年比-14.29%)
・ZEV合計:13,143台(乗用車全体の3.96%、前年比+46.70%)
・HV:155,629台(乗用車全体の46.87%、前年比+41.39%)
・電動車合計:168,772台(乗用車全体の50.83%、前年比+41.79%)
【本ページに掲載している販売数データのソースについて】
・登録車:一般社団法人日本自動車販売協会連合会(JADA)の燃料別販売台数(乗用車)より
・軽自動車:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の軽四輪車通称名別新車販売確報、及びメディア向け資料より
※シェアは上記の販売台数より独自集計
※特筆なき場合、EVはBEV(バッテリー式の完全電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)を両方を指す
販売台数とシェアの推移
2023年6月の販売台数は13,101台で、四半期末ということもあり2023年としては3月に次ぐ記録となった。最も重要な指標である前年比では8,910台から約1.5倍の増加、BEVに限定すると前年の5,604台から約1.4倍に増加。5月以前と比べると増加の割合は縮小したものの、安定した成長が続いている。
6月はPHEVがEV全体の成長を牽引し、シェアは前年の3.32%から約1.2倍の3.95%に上昇、2023年の最高記録を更新した。このうちBEVが前年の2.09%から2.39%に、PHEVは1.23%から1.56%に、それぞれ前年から約0.3ポイント増加した。
6月の月推移を見ると台数・シェアともに5月から増加。より重要な長期トレンドでも2020年から安定した成長が続いている。ただし以前から指定しているように、しばらくは成長を牽引してきたBEVに有力な新車種の発売予定がなく、2023年の後半は成長が減速する可能性が高い。
メーカーと車種
2023年6月のトップメーカーは引き続き日産の4,959台で、前年の3,343台から約1.5倍に増加。先月に続いてEVとして最多の車種となった日産サクラは3,236台で、2月以降、4ヶ月ぶりに3,000台を突破。3月に初めて1,000台を突破した日産アリアも1,083台と安定した販売で、残りの640台が日産リーフと推測される。
2位は前月に続き2,944台を販売したトヨタで、3月の2,403台を超えて同社の最多記録を更新。前年の562台からは5倍以上の増加となった。引き続きプリウス、ハリアー、RAV4などのPHEVが2,665台で同社のEV販売を牽引、さらにbZ4Xなどの登録車のBEVが257台、軽自動車のBEVであるC+Podが22台と公開されている。
輸入車の内訳は不明ながら3位は2,221台を販売した三菱と思われ、前年の2,623台からは約15%の減少となった。このうち562台が軽自動車のeKクロスEVと公開されており、引き続き500台前後で安定して推移。さらに1,202台がアウトランダーPHEVと公表されており、残りの457台がエクリプスクロスのPHEVモデルと推測される。
輸入車の合計は2,819台で、前年の2,333台から引き続き順調に増加。JAIA(日本自動車輸入組合)の「車名別輸入車新規登録台数の推移(月別)」によるとOthersは712台で、ほぼ全数がテスラと思われる。なお、電動車専業メーカーのHyundaiは30台、BYDは93台と公開されている。
おわりに
国内のEV販売は6月も前年から大きく成長、6月としての最高記録を更新した。
一方で海外に目を向けると、先月の記事でも触れた北米の充電規格のNACS統合についてはFordとGMに続き、Rivian、Volvo、Polestar、メルセデスが採用を発表。ドミノ倒しのように続々と仲間を増やしている。
さらに日本国内でもWeChargeを運用するユビ電が国内の充電網として初めてNACSを採用、27年までに国内のSAPAに最大100箇所/800基を設置することが発表された。同社はCHAdeMOに加えてCCS(国内でもFiat 500eが搭載)の採用を発表済みで、3種類の急速充電を揃えるという。
まだ現時点では国内市場でテスラ以外にNACS採用を発表した自動車メーカーは存在しないが、もし輸入車メーカーを中心に採用が進めばスーパーチャージャーやユビ電のような充電網の普及がさらに促進、利便性の向上が期待できるだろう。
なお、以下の急速充電器の整備についての署名は無事に最低目標の500筆に達した。賛同並びに拡散に感謝すると同時に、引き続きご支援をお願いしたい。
高速道路のSA/PAにEVの超急速充電器を整備するため、以下のキャンペーンへの賛同ならびに拡散をお願いいたします
—八重 さくら(@yaesakura2019) May 12, 2022
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