【日本国内のEV販売】2025年1月のEVシェアは2.7%、23年11月以来14か月ぶりに台数が増加!

記事公開:2025/2/19

八重さくら

皆さんおはようございます、八重さくらです!
今回は14か月ぶりに台数が増加に転じた、2025年1月の国内のEV販売状況を解説します!

※この記事は2025年1月の情報です。最新情報はこちらから:EV販売台数の記事一覧(翌月中旬頃更新)

2025年1月の日本国内の軽自動車を含む乗用車全体の販売台数は328,205台で、前年同月の2024年1月(285,431台)比では+15.0%増加し、COVIDによる影響を受ける前の2019年1月(342,477台)以来の記録となった。

このうちEV(BEV+PHEV)のシェアは2.7%で、前年の2.8%には届かなかった。PHEVは前年の1.2%から1.3%に増加した一方で、BEVは1.6%から1.4%に減少した。

メーカー別の台数では日産が3,007台を販売し、ここ数ヶ月にわたり最多を維持していた輸入車の合計を上回り、最多となった。国内メーカーの2位は1,904台を販売した三菱で、前月の首位からダウン。トヨタは1,720台を販売し、前月に続き3位となった。

さらに燃料別シェアの最多となるHVは54.5%で、前年同月の2024年1月(57.7%)から減少。HVを含む電動車全体のシェアは57.2%となった。

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日本国内の燃料別販売台数(2025年1月)(クリックで拡大)

・BEV:4,563台(乗用車全体の 1.39%、前年比 -2.04%)
・PHEV:4,173台(乗用車全体の 1.27%、前年比 +22.38%)
・EV(プラグイン車合計):8,736台(乗用車全体の 2.66%、前年比 +8.28%)

・FCV:60台(乗用車全体の 0.02%、前年比 -44.49%)
・ZEV合計:8,796台(乗用車全体の 2.68%、前年比 +7.77%)

・HV:151,104台(乗用車全体の 54.51%、前年比 +8.61%)
・電動車合計:187,711台(乗用車全体の 57.19%、前年比 + 8.57%)

【本ページに掲載している販売数データのソースについて】
・登録車:一般社団法人日本自動車販売協会連合会(JADA)の燃料別販売台数(乗用車)より
・軽自動車:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の軽四輪車通称名別新車販売確報、及びメディア向け資料より
※シェアは上記の販売台数より独自集計
※特筆なき場合、EVはBEV(バッテリー式の完全電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)を両方を指す

販売台数とシェアの推移

2025年1月のEV販売台数は8,736台で、前年の8,068台と比べると+8.3%の増加となった。前年比での増加は23年11月以来14か月ぶりとなり、縁起の良い1年のスタートを切った。

日本国内のEV(BEV+PHEV)販売数.png
日本国内のEV(BEV+PHEV)販売数(クリックで拡大)

同期間のシェアは2.66%で、乗用車全体の増加に伴い前年の2.83%からは-5.83%の減少となったものの、2022年1月の 2.14%を上回った。

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日本国内のEV(BEV+PHEV)シェア(クリックで拡大)

月推移では、台数は2024年11月から穏やかな減少が続き、シェアは2024年末の増加から減少に転じた。

日本国内のEV(BEV+PHEV)販売数 と シェア(月推移).png
日本国内のEV(BEV+PHEV)販売数とシェアの推移(クリックで拡大)

メーカーと車種

メーカー別EV(BEV+PHEV)販売台数(2025年1月).png
メーカー別EV(BEV+PHEV)販売台数(2025年1月)(クリックで拡大)

メーカー別のトップは3,007台を販売した日産で、ここ数ヶ月トップを維持していた輸入車の合計を上回り、前月の2位から上昇した。前年の2,867台からは4.88%の増加となり、2023年11月からの14か月連続の減少に終止符を打った。車種別では軽自動車の「日産サクラ」が前年の2,314台から2,289台に減少した一方、登録車の「日産リーフ」と「日産アリア」の合計は553台から718台に増加。前月に続き、いずれもJADAの通称名別順位においてTOP50(50位は726台)にはランクインしなかった。

国内メーカーの2位は1,904台を販売した三菱で、前年の1,173台からは62.32%の増加となり、引き続き登録車のPHEVモデルが成長をけん引した。このうち軽自動車の「三菱eKクロスEV」は前年の274台から260台に減少、一方で登録車である「アウトランダーPHEV」と「エクリプスクロス」のPHEVモデルの合計は899台から1,644台に増加した。このうち「アウトランダーPHEV」が1,220台と公開されており、通称名別順位において39位にランクイン。残りの424台が「エクリプスクロス」のPHEVモデルと推測される。

国内メーカーの3位は1,720台を販売したトヨタで、前年の2,225台からは-22.70%の減少となり、2024年5月以来9か月連続で減少した。プリウス、ハリアー、RAV4などのPHEVが前年の1,930台から1,652台に、bZ4XやレクサスRZ450e、UX300eなどの登録車BEVが258台から68台にそれぞれ減少。なお、公式サイト上で既に生産終了とされているC+podは0台となり、2021年1月の発売から4年で販売も終了した。

また、輸入車の2,002台のうち、JAIA(日本自動車輸入組合)の「2025年1月度輸入車新規登録台数(速報)」によると普通乗用車のOthersは320台(前年の305台から増加)で、ほぼ全数がテスラと思われる。また、電動車専業メーカーのHyundaiは前年の70台から41台に、BYDは198台から42台に減少した。

おわりに

今年も1月から2月にかけて、日本海側を中心に広い範囲で豪雪に見舞われた。一方で、多くのメディアで周知しているにもかかわらず、今年も一酸化炭素中毒の犠牲者が出た。

一方で、これまで大々的に「凍死する」と言われていたBEVだが、24年にシェアが14%(豪雪地帯を含む欧州の一部ではさらに高い)に達した現在でも、未だに電欠や立ち往生が原因となる凍死事故は聞いたことがない

さらに問題をややこしくするのは、上記の引用元動画でも指摘されているように、一部の既存メーカーが内燃車を「EV」として宣伝している点だ。本来はEVなら一酸化炭素中毒事故は発生しないが、これらのメーカーが「EV」として宣伝するHEVやPHEVは、電池の残量が減った際(あるいは暖房の熱源が必要となった際)に自動的にエンジンをかけるため、同じ「xEV」でも一酸化炭素中毒事故のリスクがある

このような宣伝が勘違いを誘発し、一酸化炭素中毒事故を招かないことを祈るばかりである。

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